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※局所麻酔、貼る麻酔、笑気麻酔は無料です。
人体は約60兆もの膨大な数の細胞の集合体であり、各臓器や組織の中でそれぞれの役割を持っており、細胞の種類は約270種にも及びます。このような無数の細胞の中に様々な細胞に分化し組織を生成する能力(多分化能)と、自らと同じ働きをする細胞を作り出す能力(自己複製能)を併せ持つ細胞が存在し、この細胞を幹細胞といいます。
幹細胞は骨髄や脂肪組織に特に多く存在する細胞で、病気や怪我などで損傷した部位に集まり新たな細胞を生み出して組織を修復し機能を回復させます。
幹細胞の数は年齢と供に減少し、30歳では新生児の持つ数に対してわずか4%程度に減少してしまいます。この、幹細胞数の減少により細胞・組織の再生能力が衰えることが、人体の老化や様々な疾患の本質であると考えられております。
近年、この無限の可能性を秘めた幹細胞を若返りや癌治療など先進医療に応用するため、再生医療のフロンティアでは幹細胞移植を行う試みがなされてきました。
しかし幹細胞自体の移植には、移植後の細胞の癌化・腫瘍化という非常に深刻なリスクなど現在でも解明・解決されていない部分が多く、厳格なHLA検査が必須であり適合しない細胞移植は大変な危険を伴うため厳しく法律で規制されております。その為、白血病などのごく一部の疾患に対してのみ行われております。
(2017年6月28日、この拒絶反応や感染症など命に関わる合併症も生じ得る臍帯血幹細胞移植を無届けで行っていたとして、複数のクリニックが国から緊急停止命令を受けました。そして同8月27日、医師ら6人が逮捕されました。本件では8年も前に経営破綻した臍帯血バンクから不正に流出したものを患者に投与していたとして、その保管状況や出自も大きな問題となりました。)
ところが、名古屋大学大学院医学系研究科のグループが幹細胞自体の移植をせずとも、幹細胞が分泌する再生因子のみを用いて組織を再生させることに世界で初めて成功したことが2012年11月29日に発表され、同年12月8日その成果がBiochemical and Biophysical Research Communicationsに掲載されました(同年7月には、再生因子のみの移植でも幹細胞移植と同等の再生能力を持つことが既に同大より報告されておりました)。
幹細胞自体の移植をせずとも組織が再生することが示されたことで、治療の安全性が飛躍的に向上し、幹細胞自体の移植に随伴する数多くの深刻な危険性・副作用が解消される大きなブレイクスルーとなりました。
現在、世界中で再生因子の研究が進められており、人体の異常を発見して修復・再生するメカニズムが解明されつつあります。
アトピー性皮膚炎やクローン病・炎症性腸疾患などの疾患の治療だけではなく、創傷治癒から発毛・増毛、さらに細胞レベルでの抗加齢効果(若返り)として期待がかかる線維芽細胞などへの効果など、美容医療を含め信頼性のある医学的根拠のある論文が次々に発表されております。
またアルツハイマー型認知症の改善や、脳梗塞・脳出血後に生じた運動麻痺が軽快するなど脳機能障害への効果も最近注目されております。
ヒトの組織に存在する幹細胞を培養し、細胞や不純物を厳密に取り除き、再生医療に有効な成分のみを抽出・精製したものをstem cell cultured mediumと呼びます。
これには、生きている幹細胞が分泌した本来は体内にある自然な状態の安全な再生因子が大量に含まれています(一部の美容クリニックでは褥瘡治療に用いられる人工の再生因子製剤をヒアルロン酸などの注射剤に加えるという非常に危険な行為を行っており、注入後に細胞増殖のコントロールが不能となった結果としての腫瘤が生じるなどの深刻な事態が生じ、医学的にも医療倫理的にも大問題となっております)。
生きている幹細胞が分泌した数百種類もの豊富な再生因子が、内在性のhMSC(ヒト間葉系幹細胞)の遊走能・増殖能を大幅に上昇させて誘導し、病気や老化により衰えた組織の修復・再生を行います。文字通り細胞レベルでの若さ・健康の回復は、外見のみならず精神面の活性化や免疫能の賦活化などをもたらし、現代医学に於ける究極の若返りと呼べるものとなりつつあります。 また、病気にならない・なりにくい強靱な心身へと導く積極的予防医療や、癌など難病に対する補完代替医療の最前線に投入されております。
再生因子とは、細胞の増殖・分化を調節する内因性のタンパク質で、損傷を受けた組織や老化した細胞の機能回復に重要な役割を果たしています。
細胞レベルでの皮膚の再生、創傷治癒の促進、アトピー性皮膚炎などアレルギー性疾患や肌質の改善、毛髪・睫毛などの再生をはじめ、癌治療や人体そのものの若返りを実現させます。
当院のstem cell cultured mediumに含まれる再生因子として、主なものに以下があります(cytokine arrayにて測定済み)。
その他、以下など数百種類の再生因子を含みます。
HB-EGF(ヘパリン結合性上皮成長因子) GH(成長ホルモン) NT-3(神経栄養因子-3)幹細胞関連のバイオテクノロジー企業は数多存在しますが、提供される製剤の質、つまり実際の臨床応用での効果は天と地ほど、もしくはそれ以上に違います(効果が殆ど認められないものも多く存在します)。 当院は、国立東京医科歯科大学による再生医療研究の最新技術を活用するPIRM(Pioneer in Regenerative Medicine)より、美容・健康増進を目的として、当院専用に特定の再生因子が強化されたstem cell cultured mediumを提供頂いて臨床応用を行っております。
製剤は厚生労働省の認可を受けた、GLP、GMPに準拠し最先端設備の整ったCell Processing Center(再生医療等の安全性の確保等に関する法律:特定細胞加工物製造許可取得施設番号 FA3150006)にて、高度安全管理下(ISO class 5、NASA class 100)で製造されております。
また、欧州化学機関(ECHA)に於けるREACH規則に則った、世界で最も厳格な安全管理基準をクリアした最高度安全性が保障された原料のみが用いられております(REACH: Regulation (EC) No. 1907/2006)。
従って、類似製剤と異なり培養時の汚染を防ぐための抗生物質が不要であるため、抗生物質による正常幹細胞の増殖や再生因子産生への悪影響、そして人体へ投与後の予期せぬ副作用のリスクが排除されております。
一般的に幹細胞を培養する際には培養を容易にする為に、ウシ胎児血清や動物組織から精製した脳下垂体抽出物などを添加した培地が使用されます。
しかし、動物由来成分の利用はウイルスやBSEなどの感染物質汚染のリスクが完全には排除出来ず、治療を受ける方を感染リスクに晒すことになります。
ですが当院で用いております幹細胞の培養環境は、第2原材料まで遡りヒト及び動物由来成分を一切用いない(animal origin free)培地・製造工程で培養系の完全無血清化が実現されておりますので、免疫反応・病原体感染リスクなど様々な危険性は完全に排除されております。
染色体安全性試験として、本無血清培地で培養された幹細胞の染色体の安全性を確認する目的でのG-band解析の結果、異常は確認されずその安全性が証明されております。
また、皮内反応試験、皮膚感作性試験、急性全身毒性試験、反復全身毒性試験、皮膚一次刺激性試験、抗原性試験、連続皮膚刺激性試験など全ての厳密な安全性・毒性試験をクリアしております。
HIV(抗原抗体法・CLIA法)、HCV(CLEIA法)、HBs抗原(CLIA法)、HBe抗原(CLIA法)、HTLV-I抗体(CLEIA法)、梅毒(PRP法)、梅毒(TPHA法)、単純ヘルペス(CF法)、マイコプラズマ(PA法)、パルボウイルスB19(IgM抗体)など全ての厳密なドナースクリーニングもクリアしており、厚生労働省が定めるヒト由来成分に関するガイドラインにも準拠しております。
ヒト脂肪組織由来間葉系幹細胞hAT-MSC: human adipose tissue-derived mesenchymal stem cell
2000年にUCLAのDr. Hedrickにより、腹部皮下脂肪に大量の幹細胞が含まれている事が判明しました。
ヒト脂肪組織由来間葉系幹細胞の特性については、数多の研究が積み重ねられ、有効性が多岐にわたることが判明し、再生医療の鍵となり得るとして現在非常に注目を集めております。
ヒト骨髄由来間葉系幹細胞BM-MSC: bone marrow mesenchymal stem cell
ヒト骨髄由来間葉系幹細胞は、その他の全ての幹細胞群に働きかけることが可能で、組織再生に有用な再生因子を特に多く分泌することが判明しております。